2008/09/27

昨日の晩から今日の昼までの出来事

金曜がレディースデイのシネスイッチ銀座でターセルの「落下の王国」を立ち見(通路座り見)し映画の力をびしびし感じながら銀座のビルを見上げて帰る。

夕食には先日作って以来何度となく作っている切り干し大根サラダをつくって食べる。おいしい。
食べながらパンフレットを読む。ターセルは自主制作であの素晴らしい映像を撮ったらしい。
「僕は映画や本ができる前のストーリーテリングがどういうものか習いたくてね。」
聞き手によって語り方を変えていく、変わっていくことが物語のプリミティブな形だったはず、とターセルは言う。
それにしても風景と衣装デザイン(石岡瑛子)と俳優がよい。甘美だ。

乾いた肌寒さを感じながら眠りたいので窓を少しあけて、トレーナーをきて、布団をかぶって眠る。
ターセルの映画と夢が渾然一体。夢を見るというような主体的なものではなく映画を再現しているみたいな、私が出てこない夢を見る、たしか見た、と思う。

朝起きて、(昨日の朝のうちにお掃除をしておいたので部屋がきれい!)風呂に浸かりながら須賀敦子の本を読もうと本棚を漁るも、宇野千代のお惣菜の本を手にとって久しぶりに読む。力がわいてくる。春になったら新ジャガを紙のように薄く切ってさっと湯にくぐらせるだけのジャガイモのサラダを是非作ろうと心に決める。
シーツ等の大物をバンバン洗濯してから子宮がん検診に行く。これは自治体の無料検診。

昼時になったので近所のパン屋さんでナッツの入った茶色いパニーニにレモン蒸しチキンとトマトが入ったサンドイッチとイチジクパイを買い、家でコーヒーと一緒にいただく。少し塩気がありパリリと薄い層が重なる見た目の5倍くらい繊細なパイに、カスタードと生クリームがちょうど良い少なさで絞られていてその上にフレッシュな皮付きイチジクが一切れのったデザートはパン屋のつくったものとは思えない素晴らしいおいしさ。あまりにもおいしいのでみんなにお知らせしたくなるけれど実際お知らせできる人もいないし、いても買いにこられないし、買って持っていって食べさせてあげられるチャンスもきっとない。なので、ここに記す。

ああ、秋。