2011/10/26

62年前のおばあちゃんと私

真夜中に風呂で歯を磨きながら、おばあちゃんの少女時代を思ってみようとする。
像はむすばない。

おばあちゃんにもこんな時間があっただろうか。
真夜中に風呂で、34歳。

おばあちゃんが母を産んだのは34歳ではないか。
96歳のおばあちゃん、引く、62歳の母。
62年前のおばあちゃんは34歳で、あと一週間足らずで35歳になろうとしている。
子供は7人産んで、男の子ばかり2人なくなり、末の女の子が7月に産まれたところだ。
まだ3か月だ。
けれども、きっとせっせと働いている。今日も宴会があっただろうか。料理して、沢山刺身をさばいて酒を運んで笑顔でお客さんとしゃべっただろうか。

夜中に風呂に一人で入ることなんてあっただろうか。
そうして、遠くの誰かに想いを馳せたりすることもあっただろうか。

ないとは、言えないのではないか。